但馬めぐりモデルコース

絹巻神社《きぬまきじんじゃ》

亜熱帯の鎮守の森に海の神様を祀る

天衣織女(あめのいおりめ)命・海部直命を祀り、全国でも珍しいおしりをあげた狛犬があります。以前は前方にありましたが、港大橋架設のため現在の位置に移動しました。周囲は暖地性原生林で面積1万2千平方メートル余りに、シイ、クスノキ、サカキ、ダブ、ヤマザクラ、ツバキなど温帯、亜熱帯の樹木が生い茂り、県の天然記念物に指定されています。

■豆ちしき■
全国でも珍しい、おしりをあげた狛犬がいます!ぜひチェックしてみてください。
■豊岡市気比字絹巻3675
■0796-28-2468

小田井神社《おだいじんじゃ》


国作大己貴命を祀る

延喜式神名帳(905)に記されいる式内神社で、国作大己貴(くにつくりおおなむち)命を祭神に祀っています。弘安年中(1278~87)の但馬大田文には、小田井社々領31町3反あまり神供田25町1反あまりとあり、当時は神仏習合で社家(四社)、社僧(4ヶ寺・金剛、妙楽、正法、三坂)が祭事をとり行っていたとされています。しかし、天正3年(1575)、戦で森に火を放たれ焼失、ご神霊はみこしで一日市に火難を避けられたと伝えられています。同じ天正年中、羽柴秀吉が中国征伐に陣営を置き、多くの神領・神供田を没収、社家社僧は離散してしまいました。貞享年間中(1684~87)に社殿を再興し、鳥居を建て、元文年中(1736~1740)に神殿を改造しました。昭和になってから、円山川河川工事で移転や境内の改築が行われ、現在に至っています。境内社に柳の宮神社、川下神社、恵比須神社、稲荷神社の4社あり、豊岡最大の「柳まつり」は 8/1、この柳の宮神社(写真下)の例大祭から始まります。この神社は、特産業「杞柳・かばん産業」の守護神として5男3女神が祀られています。

■豆ちしき■
豊岡市はカバンの産地として有名なまち。豊岡のカバンは、全国の4大生産地のひとつとして、日本一のシェアを誇っているよ!
■豊岡市小田井町15-6
■0796-22-2029

出石神社《いずしじんじゃ》

但馬開発の祖神、天日槍命を祀る

但馬一の宮といわれ、祭神は但馬開発の祖神、天日槍(あめのひぼこ)命と八種の宝が祀られています。天日槍は朝鮮半島から日本に渡来した人々が信仰した神様だと考えられています。出石神社由来記には天日槍が、その当時入江湖であった但馬地方を瀬戸の岩戸を切り開いて耕地にしたと記されています。
「祭具の鉾・首部」を所蔵し、天日槍命は太陽光の化身とも、祭具としての鉾の擬人化ともいわれています。また、龍が鉾に巻きついている姿は歌舞伎の柱まき(柱に手と足をかけみえをきること)の原型ではという説もあります。
 出石神社の創立年代はあきらかではありませんが、社伝の一宮縁起には谿羽道主命と多遅麻比那良岐と相謀って、天日槍命を祀ったと伝えていますが、諸書によると奈良朝時代すでに山陰地方の有数の大社であったことがうかがわれます。
 境内の門の脇に鳥居の一部(写真左下)が置いてありますが、これは出石川改修の際、川から出土したもので、平安時代のものだといいます。出土した付近は今でも「鳥居」という地名で、かつては一の鳥居、二の鳥居があったとされ、二の鳥居の一部ではないかといわれています。
 現在の社殿は大正3年に再建され、本殿は三間社流れ造りで南に面しています。拝殿は舞殿形式で入母屋造り平入りで蔀戸をつり、正面に身舎の屋根と独立した平唐破風出桁の向拝は他に類のない珍しい建物です。

■豊岡市出石町宮内99
■0796-52-2440

《ちょっと一休み》城下町出石散策

但馬の小京都・出石でそば巡り

お昼は出石名物の「出石皿そば」を食べてひとやすみ!まちには三たて(挽きたて・打たて・ゆがきたて)の製法を守り続けるそば屋が点在しています。お店をはしごして食べ比べてみてはいかが?

■豆ちしき■
硬貨(永楽通宝)は入った出石ちりめん製巾着を購入すると、異なるそば店で硬貨1枚ごとに皿そば3皿を食べることができます!食べ比べにピッタリ!>*出石まちづくり公社にて販売

養父神社《やぶじんじゃ》

農業・養蚕・牛馬の神、倉稲魂命など五柱を祀る

延喜式の式内大社で、天平9年(737)但馬税正帳にも出石神、粟鹿神と共に名を連ねる古い宮です。鎌倉時代には多くの社田を持ち、三重の塔、堂、坊をもった神宮寺のあったことも知られています。現在の社務所は江戸時代の別当寺、普賢寺です。古くから「養父の明神さん」と呼ばれ、農業の神として地元の人に親しまれてきました。
 祭神は農業・養蚕・牛馬の神、倉稲魂(うがのみたま)命をはじめ大己貴命、少彦名命、谿羽道主命、船帆尼命の五柱を祀っています。春の大祭、八十八夜祭など年間多くの祭りがあり、春の桜、秋の紅葉など信仰、名所としてにぎわいます。また、但馬の3大祭りに数えられる「お走りまつり」が伝えられ、4月15日から16日にかけて、御輿が町内を横断し、約18km離れた斎神社へお参りを行います。特に15日の大屋川渡りは圧巻です。

■兵庫県養父市養父市場
■079-665-0252

▲紅葉の名所としても有名

粟鹿神社《あわがじんじゃ》



▲首が切り取られた勅使門の鳳凰(左)と木製の狛犬(右)

国家平癒を祈願、勅使門を建立
七不思議のある但馬一の宮

但馬国一の宮、延喜式に定める明神大社で、阿米弥佐利命が主祀神で、その他、諸々の神々が祀られています。創建は古く崇神天皇の頃と伝えられています。神徳高き神社として朝廷の尊崇が厚く、国家の大難に際して今までに4度の勅使が派遣され、そのご加護として勅使門が建てられたとされています。 当地方における数少ない遺構の一つとして貴重です。 本柱間の両開きの唐戸は、透かし彫りの欄間をつけ、羽目板には鳳凰が刻まれ、 頭貫には唐草模様が見られます。
また、御本殿裏の御塚には、日子坐王命が葬られ御陵として崇められています。境内の末社も由緒があり、1,540坪に及ぶ神域の社叢林(しゃそうりん)は深厳な景観を形成し、市指定天然記念物です。

■七不思議紹介■
1、旧暦2/4の祈念祭に、境内の茗荷神社の池に毎年必ずみょうがが芽を出し、その長短によってその年の稲作の豊凶を占う。
2、勅使門の彫刻2羽の鳳凰が毎夜鳴くので、作者の左甚五郎が1羽の首を切り落とすと、以降鳴かなくなった。
3、御手洗の池を3回まわって手をたたくと大蛇がでる。
4、「もみ火の御供さん」と呼ばれるかまど形の石があり、ここで御供さんを炊いた後、土を盛っておくと翌年まで暖かさが残る。
5、玉の井の水は天下の名水で、どんな大飢饉の年にも枯渇したことがない。
6、亀を放すとよいといわれている四角い池の水は、奈良の二月堂の水に通じている。
7、御手洗の池に丸木の橋をかけ、その上に俵を置いてお祈りすると必ず雨が降った。
■兵庫県朝来市山東町粟鹿
■079-676-2465

《記念に集めよう》但馬五社明神巡拝

各社の守護印をいただこう

「但馬五社明神巡拝」という地図のついたスタンプシート!
但馬五社は、主に但馬の国造りの伝説にまつわる神様が祀られており、各神社それぞれ個性的で見どころもたくさんあります。左のスタンプシートを印刷して、五社めぐりの記念に各社の守護印をいただこう!
スタンプシートを印刷する(PDF)